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ただ短く切ればいいっていうものではない

会報4月号には、2018年に会報第二面に掲載した記事を再掲します。

以下のリンクをクリックすると見られます。 ただ短くすればいいっていうものではない.pdf


公園の高木にボールが掛かり、それを取ろうと木に触れたところ幹が折れて少年が下敷きになり重傷を負ったという事件が今年3月半ばに発生した。木は自然に幹の中が腐るのではなく、暴風や雪などに折られた太枝の付け根が癒合しなかったり、公園の樹木の手入れの際に太枝や梢が切られた跡が癒合しなかったりすると、そこから腐朽していく。癒えることがなく大きな穴(樹洞)がたくさん開いた樹木は幹内部に腐朽による大きな損害を受けている可能性が大きく、ちょっとした風や振動で突然倒壊することが多い。街路樹が倒れて車を押しつぶすという事件が都市部の大通りでよく発生している。街路樹は根元をアスファルトなどで覆われていたり工事で根を切られたりして弱ることもあるが、太枝の切り詰めや幹を切ることによる低木化作業の結果、切り口が塞がらずに腐朽が内部に達してしまうケースが非常に多いのではないかと推測できる。枝の切り方の良し悪しが作業を請け負った業者の優劣によって出てしまっている。

どのように切ると傷口が早く癒え、どのように切ると傷口が開いたままになってそこから菌類が侵入して腐るのか。公園の樹木や街路樹をよく観察することで、どう切ったらいいのかが見えてくる。身近な公園や街路樹の管理は市区町村の土木課や公園課などが業者に委託して切っている。そのような部署に木の手入れの仕方の基本を心得ている職員がいて、現場を監督したり業者に若い職人の教育をするように強く促したりしていれば、健全の樹木を残せるのだが、そうでない場合が多く、業者もたくさんの作業をこなすため必ずしも熟練の作業員ばかりを遣うわけではなさそうだ。

大枝の落下や倒木によって身体や家屋や自動車などに損害を被るのは一般市民なので、ひどい作業を目の当たりにした時には行政を我々市民が指導する必要が大いにあるのではないかと思う。行政も緑政に携わる職員にはしっかりとした教育や緑地保全に関わる資格を保有させるなどさせて、下手な業者に仕事をさせないようにしていかないといけない。

 
 
 

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