神奈川県レッドデータブック 植物編 2022年
- かなざわ森沢山の会 広報GS
- 2022年8月2日
- 読了時間: 2分
県内分布に金沢区が含まれている種を抜き出して、生息環境別に大まかに分類してみた。太字は絶滅。詳しくは神奈川レッドデータブック2022を読んでください。ネットで検索するとダウンロードが可能なページが神奈川県ウェブサイトにて見つかります。横浜市図書館の中では、なんと金沢図書館だけが所蔵しています。
裸地・草地 キタメヒシバ、コヒロハハナヤスリ、ソクシンラン、コケリンドウ
トウオオバコ、イヌノフグリ、ユキヨモギ、ハチジョウナ、
湿地・水路・池 テンジソウ、ミズオオバコ、ヤガミスゲ、セイタカハリイ、ヒメハリイ
ヒメウキガヤ、ハマヒエガエリ、ヒシ、オグルマ、
明るい林内・林縁 アマナ、エビネ、キンラン、コイケマ、ミウライボタ、カイジンドウ
カリガネソウ、イブキボウフウ、ヤマトハクチョウゴケ、
うす暗い林内 クマガイソウ、ナヨテンマ、フウラン、ヒトデゼニゴケ、 ダンダンゴケ
フガゴケ
海・河口など塩の影響がある場所 コアマモ、シオクグ、アイアシ、アキノミチヤナギ
ウシオツメクサ、ホソバハマアカザ、ウラギク
林内で見られる種で、絶滅が心配されるものの多くは、管理不足と放棄が数を減らす大きな原因の一つなのだが、里山管理が復活して回復傾向に転じても、園芸目的で不法採取され数が減る。採取被害に遭う種は栽培環境では生育が難しいにも関わらず、希少種ということで抜かれて生育適地から離されてしまう。里山保全があちこちで進んで希少と思われないほどに数が増えてしまい、かつ希少な山野草を鉢で所有することを趣味とすることがこれからの世代の間で廃れれば、抜かれなくなるのだろうが。 放棄や管理不足の状態から生き物の賑わいのある里山へと身近な山林を再生していくためには、里山保全に関わる若者を増やして多くの動植物が自生適地で生息するのが一番で、緑地は手を着けずにほったらかしにしておくのではなく、いろいろな種に合わせて多種多様な環境を整えていく必要があるのだということを学んでもらいたいものだ。
また、ペットを捨てるかのように庭や鉢に植えてあった植物を野山に植えてしまう人は多い。また庭や鉢に植えた草木を放置してしまうことで種があちこちにばらまかれ、雑草化して他の種を圧倒してしまう例も多い。植物も最後まで面倒を見ることが大切だ。 G.S.
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