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チャドクガの幼虫が目立つ季節になりました(加筆再掲載) 

チャドクガの終齢幼虫と成虫、患部

 2021年5月23日、2019年秋の台風で大害を被った南房館山で 屋敷林の強剪定・伐採中、ツバキの木を掻い潜って目的の幹折れ木に近づき、それを伐倒してから片付けにかかった時、二の腕・肩・脇・胸に強烈な刺激を感じた。すぐにチャドクガかもと思い、これ以上刺激しないように我慢して静かにその場を離れた。切り倒した木がツバキに接触して衝撃を与え、毒針毛や毛虫そのものが飛び散ったのだろう。毒針毛を除去するための粘着テープは手元にないし、あったとしても汗だくだとテープは効かない。現場では腕や顔などを洗うことはできたが、全身にシャワーを浴びせることができる環境ではなかった。シャツを静かに脱ぎ、体を丁寧に濡れ布巾で払拭し、着替えた。その晩、帰宅して風呂に入れたのは22時ごろで、そのころには強烈な痒みは退いていたが、汗疹のような発疹が残っていた。その後も赤みと痒みは数週間残った。人によっては1年間も痕が残る。

 我々の活動域にもツバキ、サザンカ、チャなど幼虫が食するツバキ科の樹木はたくさんある。作業現場で手軽にシャワーを浴びることができるような場所はなく、その場でできるだけ被害を最小にする方法を選ばねばならない。成虫や幼虫はもちろん、卵を覆っている繊維の塊にも、7、8回脱皮する際の抜け殻にも、羽化後の繭(まゆ)にも注意が必要だ。右の写真の幼虫は終齢虫で、孵化から4齢虫までは成虫の毛と同じような黄色だが、5齢虫から毛の色が変わってくる。 大日本図書 八木澤薫「おおきくなあれ」Vol.23No.14, 16, 18. チャドクガ (1)~(3)には、100個もの卵をガラス繊維のような黄色い綿で包んだ卵塊、8回ほど脱皮する幼虫の各齢の姿、繭、蛹(さなぎ)、成虫(♂♀)などが写真で確認できる。必ず見ておいてもらいたい。→ https://www.dainippon-tosho.co.jp/yagi/

 木が低く 周りに燃えやすいものがないならば、ガス・トーチ(バーナー)で毛を灰にしてしまう方が良い。または発泡スプレー駆除剤やスプレーボンドで毒針毛が飛散しないように封じ込め、枝ごと処分する方法もある。また普通の殺虫剤では毒針毛が飛ぶし幼虫がやから落下する。地面に落ちた幼虫の死骸にも毒針毛が残っている。私が太寧寺のサザンカにチャドクガ幼虫を見つけた時は道具の手入れに使うスプレーオイルを浴びせて葉の上で動かないように毛が飛ばないようにしてから、ビニール袋の中に枝ごと切り落として口を縛り処分した。ゴミ収集の際に回収員が被害に遭わないように気を遣いたい。

 毒針毛の被害にあった際の服を他人に託して被害者を増やしてはいけない。最後まで自分で処理しよう。他の衣類と混ぜずに洗濯する。50度の熱めのお湯で洗うと毒が分解されると言われる。うちではタンパク質を分解する酵素が主成分の洗剤を使っている。それで通常の洗い方をし、その後同じ洗剤でつけ置きをして毒針毛や毒の分解を図った。洗濯後の着用で同じような痒みに襲われることはなかった。 作業時の服装は長袖ならなんでも良いというものではない。速乾性冷感衣料のように薄くて編み目が緩い布は、目に見えない細かさの毒針毛を簡単に通過させてしまう。虫除けをしていればダニや蚊やブユなどは薄手の衣料でも防げるが、毒針毛は中厚手で目の詰んだ衣料品でないと防げない。特にチャドクガなどがいそうな場所では、袖や襟周りなど締まりのいい上着・シャツや手袋、手甲やネックゲイターを着けるのがいいだろう。

 かつて、太寧寺でも本堂前のツバキとサザンカでチャドクガの幼虫が確認されている。4~6月と8~10月に幼虫が見られる。同じく毒針毛を飛散させるドクガは8~10月に見られ、越冬した後、翌年4~6月頃再び活動を開始したものが見られる。サクラ、ウメ、ナシ、リンゴ、キイチゴ、クヌギ、コナラ、クリ、マメ類、ツツジ類など多種多様な植物の葉を食べる。イラガは飛散させる毒針毛を持たない。棘状の突起に毒があり皮膚に触れると痛みを生じさせる。カキ、ナシ、サクラ、ウメ、アンズ、カエデ類、ヤナギ類、クリ、クルミ、リンゴ、ザクロなど多くの樹木の葉を食す。他の毒蛾については以下のリンク先の神奈川県の記事を参考にしてください。https://www.pref.kanagawa.jp/sys/eiken/008_topics/files/topics_040311_02.htm




終齢幼虫の写真:Easyman  文・成虫と患部の写真:G.S. 

 
 
 

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