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⚠️蜂の巣駆除は早期発見が鍵! 植栽・家周りに注意


植栽の中のコガタスズメバチの巣(筆者が作業中に撮影)
植栽の中のコガタスズメバチの巣(筆者が作業中に撮影)

 7月中旬、住宅街の広場でハクチョウゲの剪定をやっていると、十数匹のスズメバチが浮かび上がってきたが、威嚇はせず巣に戻った。まだソフトボール大で、コガタスズメバチの巣だと思われた。日没を迎え、多くの働き蜂が帰巣していても個体数は多くない。すぐに手が届く場所であるためロープで囲って注意喚起した。翌日、土木事務所の手配で即日撤去された。横浜市では民有地だと自ら業者を雇って駆除するか、区から防護服を借りて自ら処理するしかない。サツキの中にはアシナガバチの巣もあったが、天敵に襲われ幼虫は全滅だったが、働き蜂は寿命が来るまで帰巣するので駆除した。
 巣が大きくなればなるほど危険度と経費が増大する。予防と早期発見が大切だ。5、6月にツツジ類や常緑樹の剪定をしていれば、巣を作られる可能性は下がる。誰でも安全に駆除できるのはまだ働き蜂がいない初夏(5月)だ。巣は白と茶色の貝殻模様になっている。白い部分は朽木の繊維、茶色い部分はスギ樹皮が使われ、スギの少ない地域ではほぼ白く、スギの多い地域ではほぼ茶色となる。

🐝 横浜市でよく見られるのはこの3種

1. オオスズメバチ

縦に長めの球形で層構造がある。営巣場所が地中・木の根元・倒木の下など閉鎖的な場所なので肉眼では巣の入口くらいしか確認できない。草刈りの最中に巣の入口付近に踏み込んで刺された事例が当会でもあった。緑豊かな金沢区では住宅地と山林や保存緑地が隣り合わせになっているので、遭遇機会は多い。

オオスズメバチとキイロスズメバチ(みどり産業より)
オオスズメバチとキイロスズメバチ(みどり産業より)

2. キイロスズメバチ

植栽の中・高木の枝・樹洞などの自然環境の他、軒下・天井裏・床下・物置・ゴミ箱・逆さに置かれた植木鉢・橋の下・看板の裏など人工環境にも巣を作る。オオスズメバチに巣の幼虫を狩られるため都市へ適応したとも言われる。極めて好戦的で被害件数も最多だ。貝殻模様の球型の巣を作る。女王蜂1匹で卵50個ほどを産み付けつけることができる径10cmほどの巣を掛け、7月ごろに働き蜂が100匹を超え、8〜10月頃に径80cm〜1m、働き蜂は千〜数千匹にまでなる。6〜8月に働き蜂が急増加すると、閉鎖的な場所に作った巣は手狭になり、より大きな巣を作るため軒下や樹上など開放的な場所に引っ越しする。新しい巣作りと古巣での幼虫の世話に分業し、効率よく短期間で大きな巣を完成させ、数多くの働き蜂が誕生する。初夏になかった場所に急に大きな巣ができるのはそれゆえだ。

コガタスズメバチの初期の巣(左:筆者自宅で撮影)と大型化した軒下の巣(佐渡島相川で筆者が撮影)
コガタスズメバチの初期の巣(左:筆者自宅で撮影)と大型化した軒下の巣(佐渡島相川で筆者が撮影)

3.コガタスズメバチ

軒下・植栽の中など目視可能な場所に、最初は女王蜂1匹で逆さトックリ形の径5cmほどの巣を掛け、働きバチが誕生すると球形にし、最大40cmほどになる。働き蜂は300匹にまでなる。穏やかな性質だが巣に近づくと警戒される。 冒頭の写真はコガタスズメバチが住宅街のポケットパークの植え込みに作った巣。剪定中に距離1m以内まで近づいたが、それだけでは飛び上がらず。巣の掛かっている植栽を揺らして初めて警戒態勢に入った。比較的おとなしい性質だ。

コガタスズメバチ胸部は真っ黒で紋様がない。(みどり産業より)
コガタスズメバチ胸部は真っ黒で紋様がない。(みどり産業より)

 
 
 

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