寄生植物ナンバンギセル
- かなざわ森沢山の会 広報GS
- 1月9日
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ナンバンギセルは寄生植物で、光合成のための葉も葉緑素もなく、全ての養分を宿主から頂戴する。「茎」と思われている部分は実は花茎で、茎は地中浅いところに位置し、短く退化した鱗片状の葉がまばらに付いている。茎から伸びた細い寄生根が宿主植物の根に接続し、養分を吸収する。
夏から秋にかけて10~30cmの花茎を地上に伸ばし、その先に3cmほどの淡紫色の筒状の花を一つ咲かせる。花は横向きかやや下向きで、先端が浅く5裂し反り返る。内部には広がった柱頭を持つ雌しべ1本と筒状の雄しべ4本があり、雄しべから花粉が放出される。

花が終わると花茎と萼が立ち枯れ、萼に包まれた果実の中で多数の細かい種子ができ、果実が乾燥して裂けると、種子は地面に落ち、雨などで流されたり土壌が撹乱されたりして土壌中に入り込み、宿主植物の根に寄生する。上の写真は12月5日撮影。果実が裂けているものが多い。
ナンバンギセルが属するハマウツボ科の種子は、宿主植物の根から分泌される化学物質に反応して発芽するが、この物質は根からわずかに数mm程度までしか影響を及ぼさない。効率よく発芽するため、宿主の根が近くに来た時のみ発芽する仕組みだ。
だから、人手で増やそうとしても種子を土に散布するだけではなかなか発芽しない。本種を盆栽にする際は、ススキやチガヤの根に種子を直接擦りつけることで寄生させる。寄生が多すぎると宿主が弱る。野生では寄生されたススキが秋に穂を出さない、または遅れるなどの影響が見られることもある。
宿主植物は、イネ科やカヤツリグサ科、ショウガ科などの単子葉植物で、ススキ(イネ科)が主な宿主として知られている。ミョウガ(ショウガ科)ヤブミョウガ(ツユクサ科)ギボウシ(キジカクシ科リュウゼツラン亜科)、ポトス(サトイモ科)、ヤマノイモ(ヤマノイモ科)、ユッカ(キジカクシ科リュウゼツラン亜科)にも寄生できる。陸稲やサトウキビに寄生し害するものは嫌われる。

上の写真はミョウガの地下茎から出ている。自宅の勝手方にミョウガを植えている。ミョウガが終わって地上部が枯れて綺麗に掃除したところに花が咲いた。最初の写真のススキに寄生したものに比べてかなり赤い。
文・写真:gaku
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