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高温・多湿・無風では熱中症に警戒

 日に当たらない林内での作業でも、高温・多湿・無風では発汗と気化熱による体温低下は期待できず、そのまま作業を続けると熱中症となります。

 ミネラルが不足すると脳からの神経信号伝達や筋伸縮が上手くいかず、怪我の元です。異変を感じる前に作業を止めて塩分と水分の補給をしましょう。また体温を下げるには冷たい飲み物を飲んだり、水を腕や頭部に浴びせたり濡らした手ぬぐいを首に掛けたり、扇子で扇いだりするほか、体温を下げるための用品を活用してみてください。また、面倒でも林内の高湿度・無風の場所から風通しの良い日陰に移動して休憩する方が体温を下げるのに有効です。風に当たると体温を下げられるのは送風機内蔵の作業着があることからも理解できると思います。



ミドリ安全のウェブサイトを参考に熱中症予防に関して塩分(ミネラル)の重要性を記事にしました。

https://ht.midori-sh.jp/?page_id=2408




電解質の働き


 人間の体内にはナトリウム、カリウム、マグネシウムといった電解質(イオン)が含まれていて、その濃度によって細胞の浸透圧の調節や、筋肉収縮、神経の伝達などの生命活動を円滑に行うことができます。

 心肺を始めとした内臓を動かしているのも筋肉です!電解質は生命の維持に欠かせない要素です。




大汗を掻いて電解質が不足するとどうなるか


 体内の電解質(塩分)濃度が下がると、筋肉の収縮を引き起こし、手足のけいれんや 筋肉痛、こむら返りなどが起こります。




作業中の定期的な水分および塩分の摂取について


肉体労働の強度に応じて必要な摂取量は異なりますが、作業場所の WBGT 値(暑さ指数)が WBGT 基準値(暑さ指数 28°C)を超える場合には熱中症の可能性を想定して、少なくとも 0.1~0.2%の食塩水、ナトリウム 40~80mg/100 mlのスポーツドリンク又は経口補水液等を、20~30分ごとにカップ 1~2 杯程度摂取することが望ましいとされています。※ 200ml に塩を親指と人差し指で一摘まみしたくらいの割合で水分と塩分を摂ると良い。

 ちなみに7月12日の作業現場の暑さ指数は筆者所持の小型気象観測機によると10時前に暑さ指数30°Cを超え、10:40ごろ35°Cのピークを記録し、15:30頃まで30度を下回りませんでした。暑さ指数ランクでは最上級でスポーツなどの激しい運動は中止になるような値でした。高温・多湿・無風~微風がかなり危険であることが分かります。




水だけを飲むと さらに脱水を起こす!?


大量の発汗によって水分と電解質が失われた時、水だけを飲むと、血液の電解質濃度が薄まります。すると、喉の渇きは治まりますが、電解質濃度を一定に保とうとするカラダの働きにより、水分を尿として排出してしまいます。これは「自発的脱水」といいます。この状態になると汗を掻く前の体液の量に回復できなくなり、運動能力の低下や体温の上昇などが起こり、熱中症の原因となります。


 長距離自転車乗りである私は、夏場は特にカリカリ梅(種抜き)、梅干し、ラムネ菓子状のタブレット、チューブ入りの練り梅などをよく利用しました。角切りの塩昆布なども良いかもしれません。太ももの裏やふくらはぎが痙攣する手前の気配が出たらかなりのミネラル不足であり深刻に受け止めます。自分の場合、早めに補給すると痙攣の徴候はすぐに消えます。  山作業でも斜面を登降しますし踏ん張って作業しますし身体を安定させるために体幹の筋肉を酷使しているはずです。道具を握っている指や道具を動かす腕も酷使します。ミネラル不足だと痙攣など運動障害が起こったりその気配を感じたりします。痙攣しないまでも力が入りにくくなって転落したり道具を扱う手元が狂って怪我をしたり注意散漫になり他者を危険にさらしたりということにつながります。  昼食時だけでなく、家を出る前の食事から水と塩の適切な摂取を意識し、帰宅後も身体に熱が籠もっていないか脱水気味になっていないか頭痛や脱力感などの熱中症の症状が出ていないか、気にするようにしましょう。

 
 
 

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